
自分がこの業界に入った時は、文字組みはQuark XPress、画像修正はPhotoshop、ベクターデータはIllustratorが基本でした。(一部、Aldus PageMaker(後にAdobeに買収される)案件もありましたが)
Quark XPress4が出た頃からだったかな?その時DTP業界1位でがっついちゃったのか、値段が半端なく高かった。
そのうち、AdobeがAdobe Creative Suiteを発表し、InDesignなんかも出た。
最初は使えないなぁ〜と思っていたのだが、PhotoshopやIllustratorとの連携や、Quark XPressの金額から移行を検討した。
しかし、すでに過去の膨大な遺産があり、それをどうするかが最大のネックになった。
結局、その時は、今後の未来を見据え、Adobeに統一していこうと力技で(笑)データを置き換えていった。(ちょうどその頃、アナログからデジタルへの移行もあり、フィルムしか無い案件のデータ化も行っていた。)
今考えると、とても大変だったけど、あの時の決定は間違いではなかったと思う。
現に、この業界はAdobeデータで溢れかえっている。Quark XPressは、現在ソフトが有るのかどうかもわからない。(調べたところ、現在でもQuark XPress2025というのをソフトウェア・トゥーが販売しているらしい…)
そして現在、帝国となったAdobeは、AIを理由に高価な月額料金を設定している。(まぁ、それ以前も高かったけど)
最近になって界隈では、Adobeは高い!との声が多く上がるようになり、Affinityなる、Adobeの代替になるかもしれないソフトが無料で発表され、話題になっている。
ただ、画像修正やベクターデータ制作なら現時点でも代替えソフトはいくらでもあるけれど、DTP業界としては、InDesignに代わる組版ソフトは見当たらないので、(AffinityのPublisherも縦組みができない)Adobeからの脱却は中々に難しく、値段も言いなりに従うしかない状況だったりする。
自分だけで完結するのであれば、代替えソフトに移行するのも考えるけど、複数人でやり取りすることもあるし、過去にも直面した膨大な遺産もあるし、悩ましい状況です。